【家で映画 vol.1】『カダカ』

『カダカ』(アメリカ/1998)
 
20年以上前のSF映画であり、遺伝子操作による出産が当たり前の世界で、普通に生まれた子供が差別を受けるけど、選別されたエリートのフリをして、エリートの世界で目指すという話である。選民思想価値観への対抗・やさぐれたエリートとの友情・身分詐称のサスペンス感、どれも良かった。一番最初にちょっと不快になるような場面があるのだが、それがラストになると、ものすごく粋な場面への伏線となっており、これだけでやられた感が凄まじい。
 
(面白さ:★★★★★★★★★☆)
 
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『灼熱の魂』(カナダ/2010)
 
映画のなかで有名な俳優が出てくると、その俳優の名前が頭から離れずに最後まで観てしまう。なので個人的に全然知らない俳優で固めてくれて、かつ全然知らない土地を舞台にしている映画が好きなのである。
一方で、過去の謎を振り返る系のお話は好きじゃない、なぜなら既に終わっていることを追いかけることに、あまり価値を見出せないので。
『灼熱の魂』は好きな要素と好きじゃない要素が、どちらも主張が強く入り混じった映画なのだが、好きな要素の方が最終的に強かった。
基本的に中東の残酷なリアルの現実系の映画でとても良かったんですが、最後に「この見事な伏線改修を見よ!」という制作側の意図を強く感じてしまうな場面があり、なんだかなーとちょっと冷めてしまったのが残念に思うのである。
 
(面白さ:★★★★★★★★☆☆)
 
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ベイビー・ドライバー』(イギリス、アメリカ/2017)
 
カーチェイス、ロック、やんちゃな青春という三つのジャンルからなる完全なる娯楽映画であり、そういうの好きなら人なら好きに違いなかろう。普段は寡黙な若者が好きなロックミュージックを聴くと、凄腕ドライバーに変身できるので、一仕事終えたギャングを逃すという仕事をしている。まあ、順調だったんだけど、好きな女の子ができて、ギャングの片棒を担ぐをような仕事はちょっと…という迷いができたところで、すったもんだありというポピュラーな筋書きである。有名どころでいうとQueenやBeach Boysの音楽にのせてカーチェイスするわけであるが、普段ドライブしない人からすると「きっと凄いんでしょうね」という感想しかないのが残念なところである。
 
(面白さ:★★★★☆☆☆☆☆)
 
https://eiga.com/movie/43350/